東アジアへの軍事的拠点の確保に 〔華僑・アジア・貿易〕

加えて、広大な中国と第三国との間の中継貿易に利益を求めたことにあった。

自由貿易港を基礎に商業、貿易、金融活動の自由によって繁栄してきた。

第二次世界大戦後は、中国の共産党政権から逃避した華人資本と製造業、多くの難民流入などによって、繊維、衣類、プラスチック製品など軽工業を主とした工業化が進み、日本やアメリカなどの資本投下もあって急成長をとげ、アジア屈指の加工貿易の発展をみた。

1980年代には、電気機器や電算器などの組立工業が多くなったが、一方では、中国の改革開放政策により中国本土への華人資本の投下と工業化などで、香港は貿易、金融、商業サービス産業が活発になり経済は構造的変化をとげた。

全従業者に占める製造業の割合は19%、同じく国内総生産に占める割合は13%であるのに、商業、貿易がそれぞれ33%と27%、金融、不動産が12%と24%となった。

香港の華人資本の中国への投資は活発で、労働賃金が安いことから大きな工場を建設し、また都市開発などへの進出が多くなっている。

香港は世界有数の貿易地である。

1995年には輸出額は世界第9位、輸入額は7位、1人当り貿易額は3万ドルとシンガポールに次ぎ、2005年には輸出額で世界11位、輸入額で11位となっている。

輸出入品では、ともに機械類や衣類、繊維品が半分で、輸出に占める再輸出品が80%と多く、その半分以上が中国原産品である。

香港の中継貿易機能はイギリス統治時代からの伝統であるが、1990年代に入って華人資本の中国進出が増加をみたことから、香港を経由して中国原産品の加工品が盛んに輸出されるようになった。

貿易相手では輸出で中国、アメリカ、輸入で中国、日本が圧倒的に多い。

貿易機能の発達は、香港を世界的な金融センターにした。

東アジアの香港ではニューヨークとロンドンとの中間にある地理的位置の有利、東南アジアを主とした華僑のネットワークとの強い結び付きなどが金融活動を活発にしている。
update:2010年02月17日